インプラントの構造とメインテナンス
歯の豆知識 インプラントの構造とメインテナンス
歯と食べ物で健康に
鈴木歯科医院 衛生士より
《インプラントが骨と結合??》
インプラント体と骨が結合する事をオッセオインテグレーションといいます。微小な隙間はありますが、顕微鏡レベルの隙間です。骨細胞がインプラント表面にくっつくため(生体親和性がいい)結合と歯科では呼んでおります。1950年代にブローネマルク先生(整形外科医の先生)が発見したのです。
《固定様式:スクリュー固定とセメント固定 利点と欠点》
・スクリュー固定
利点①セメントを用いないのでセメントの残留によるインプラント周囲炎のリスクを下げられる。(インプラントの歯周病になりにくい)
利点②上部構造が容易に外せるため、メインテナンスで周囲組織の状態確認や洗浄ができる。
利点③こちらが外したいときに外せる
利点④メインテナンス期間に、例えば10年後などにIOD(他の構造)に改編したりできる(インプラントは長持ちしますが40年後はわかりません。その時の患者様の状態に合わせ、入れ歯に組み込んだり、形態を変えたりできます)
欠点①インプラントに過度の力が加わった際にスクリューが緩み、そのまま放置すると細菌感染やスクリューの破折のリスクがある。
欠点②スクリューのホール(アクセスホール:ネジ穴)の色が完全には一致しない(高性能樹脂で仮蓋をする)
・セメント固定
利点①ネジ穴が存在しないので、審美的に良い。
欠点①完全に固定されているため、時に上部構造を壊さないと取り外せない。
(当院では仮止めをしますので外せます、しかし外れないときもあります)
②インプラント周囲炎のリスクが上がる(セメントが残ること)
当院では以上のことを踏まえ、東金市の歯医者、鈴木歯科医院では基本的にはスクリュー固定を推奨しております。
スクリュー固定式が96%を占めております。
再度スクリュー固定の利点
インプラント周囲炎を避け、外せて、形態も容易に変えられるためです。
《インプラントメンテナンスの診査項目》
- プラークコントロールの状態(歯磨き状態)
- PDD、BOPと排膿の有無(炎症状態)
- X線検査(周りの骨の状態)
- 動揺の有無
- スクリューのゆるみ(手指感覚と実際にスクリューまでアクセス)→早期トラブルの発見回避
《レントゲンの撮影間隔》
年に2~3回
《インプラント周囲炎の所見》
・インプラント周囲粘膜炎
人工歯とインプラントの接合部に溜まったプラークが原因で、埋入部位の上部の歯肉などの粘膜で炎症が生じている。
・インプラント周囲炎
炎症が歯槽骨にまで広がり、インプラントの動揺や脱落を生じる。
症状としては、歯肉の腫れや出血、ポケットの形成、排膿、歯肉退縮、動揺など。
東金市の歯医者鈴木歯科医院では、インプラントは行ったら終わりではなく、メインテナンスを重要視しております。生涯健康でいていただくために、何も症状がない時からメインテナンスにご来院ください。