10歳男の子 口周りの筋肉のバランスを改善する「MRC矯正」とワイヤー矯正を併用して歯並びを整えた症例
治療期間
通院回数
治療費
追加費用なし
想定される副作用またはリスク
・マウスピースに対応していない症例の場合、治療が難しい可能性があります
・歯の移動に伴って、痛みや違和感を感じる場合があります
・正しいブラッシングやメンテナンスを行わない場合、虫歯や歯周病のリスクが高まります
ご相談内容
患者様の保護者様より「地域の歯科検診で歯並びについて指摘されて気になり来院した。出っ歯と、歯がガタガタに生えているのが心配」とご相談いただきました。
カウンセリング・診断結果
拝見したところ、上の前歯が適切な位置より前に突き出している「出っ歯」と、下の前歯がずれたりねじれたりしてデコボコに生えている「叢生(そうせい)」が認められます。
見た目が不自然なだけでなく、食事や発音にも悪影響を及ぼしていました。
患者様には、無意識のうちに口を開けたままにしてしまう癖や、下唇を前歯で噛む癖、鼻づまりによる口呼吸などがあります。これらが原因で唇や舌など口周りの機能が十分に育たず動きのバランスが崩れる「口腔機能発達不全」が引き起こされ、顎の骨や歯並びの正常な発達が妨げられていると診断しました。
行ったご提案・治療内容
歯並びを整える方法として、取り外し式のマウスピース型矯正装置「マイオブレース」を用いて口周りの筋肉のバランスを改善する「MRC矯正」を提案し、了承いただきました。
マイオブレースは1日に一定時間装着することで、口呼吸や口周りに関する癖の改善が期待できるため、将来的な歯並びの改善にもつながります。
また、矯正治療を成功に導くために上の前歯4本(右上側切歯/2番〜左上側切歯)のみ、6ヶ月間 「ワイヤー矯正」を併用して歯をきれいに並べる必要があることをお伝えし、こちらも了承いただきました。
矯正治療中は、風船を膨らませたり唇や舌を意識的に動かしたりするトレーニング指導を月に1回実施し、口周りの筋力を向上させます。また、歯並びには全身の筋肉バランスも影響するため、食事時の正しい姿勢をお伝えするとともに、体幹の筋力アップを図るためのトレーニングも行いました。
2年間治療を続けた結果、舌や唇の筋肉の働きが平均以上になり、歯並びがきれいに整いました。
クリニックより
口腔機能発達不全は、とても多い現代病です。正しい姿勢や呼吸方法、舌圧や口唇圧などを整えることで健康な体に近づき、ひいては歯並びの改善にもつながります。
永久歯が生えそろう前から始める小児矯正にはメリットがたくさんあります。
当院では、お口周りの筋肉を正しく使う矯正治療や、あごの成長を手助けして永久歯が生えそろうスペースを作る治療など、お子様の発育に合わせた方法を提案いたします。